中学国語講師日記〜ipadで国語授業〜

ipadを活用した国語の授業や、教育情報など掲載します。

「予測が困難な時代」「人工知能の飛躍的な進化」
 これが、新学習指導要領が予測する10年後の未来社会です。この社会に、生徒たちを送り出すのが、今の教師の仕事です。そして、この社会でよりよく生きていくために、新学習指導要領では、授業改善のキーワードとして、「主体的・対話的な深い学び」が示されました。10年後の社会では、教えに従うだけ、知識を詰め込むだけ、支持されてから行動するような姿勢では、よりよく生きていけないようです。
 今、自分の生き方は、社会の流れについていっているでしょうか。クレジットカード、パソコン、スマホ電子マネーマイナンバーカードなど、使いこなしていますか。いつまでもガラケーの人、現金主義、お金の振り込みは銀行窓口。マイナンバーカードは持っていない。年金だけでは不足な老後資金のための資産運用をしていない。これらに該当する人は、時代の流れについていっていないと言えるのです。そして、この先の10年は、AIの発達もあり、予測不可能なほど変化していくのです。
 教師主体の一斉授業で、生徒は先生の話を聞きながら板書をノートに写す。この授業スタイルは、産業革命以降の工業社会(Society3.0)では有効でした。しかし、情報社会(Society4.0)では、先に上げた人のように、時代の流れについていけない人が出始めています。情報を使いこなしている人と、そうでない人の差は、年々開き始めています。
 そして、新たな社会。仮想空間と現実空間を高度に融合せ、社会の課題の解決や、経済の発展を目指す社会(Society5.0)。そこでは、人とものが繋がり新たな価値が生まれたり【IoT】(Internet of Things)、ロボットや人工知能【AI】が社会の課題に対応したりして、世代を越えた協働と、一人一人の活躍を支えるイノベーション【innovation】の創出が期待されています。授業改革は、生徒の未来の生活を左右することに繋がります。そして、「主体的・対話的な深い学び」による授業改革は、生徒の未来のために、教師に課せられた使命なのです。

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 では、「主体的な学び」はどのようにすればよいのでしょうか。先生が発問し、生徒が積極的に手を挙げて答えている学習や、グループで話し合うことを教師が指示した学習は、やはり、教師主導であり、生徒による主体的な学びとは言えないのです。生徒が主体的に学習するとは、生徒自身が学習方法を選択して取り組む必要があります。最初は、教師が課題の解決のための学習方法を2種類提示し、一人一人に選ばせてから取り組ませるのが良いでしょう。自分が選択したのですから、その方法に従って自ら進んで、責任を持って取り組むようになります。そして、そういう経験を積むことにより、最終的には、未知の課題に対して自ら解決方法を考えて取り組むことが可能になります。