#国語の教科書
2021年4月から、中学校でも新学習指導要領による授業が始まります。されに、GIGAスクール構想による1人1台のコンピュータを道具として活用する教育も始まります。4月から、授業は変わるのでしょうか。私は国語の教師ですから、国語の先生たちのことが気になります。「主体的・対話的で深い学び」「個別最適化の学習」が、パソコンを使って行われるのでしょうか。単語とか出来事、場所などを調べるだけでは、パソコンを使ったことにはなりません。資料集や辞書の代わりにしただけです。それならむしろ、資料集のほうがまとまっているでしょう。国語の先生がどのような活用の仕方をするのか。色々と情報を知りたいと思っております
そして、私はパソコンを使った授業をYou Tube「国語指導案チャンネル」中学校編として発信していこうと思っております。今は、小学校の授業についての説明ばかりになっていますが、中学校編では、実際に授業映像なども活用していきたいと思っています。
さて、その授業を進めていくための教科書のことです。全国シェア66%の「光村図書」の教科書を使って、授業をしていくことになるます。私は昨年の12月に実際の教科書を手にとって見る機会がありました。さらに光村のホームページを検索して、疑問に思ったことがあります。
① 古い教材が多い。
② 各学年に暴力が容認された作品が掲載されている。
③ パソコンの使用を意識した教材が殆どない。
③については、GIGAスクール構想がコロナ禍で前倒しになったことと、国語科の実践にパソコンを活用した実践が蓄積されていないので、無理はないことかもしれません。それに、パソコンを使うということで、デジタル教科書へと目が向いているのが現状です。
一番の問題点は②です。
4月からの教科書には、各学年とも暴力行為を容認する作品が掲載されています。1年「走れメロス」2年「字のない葉書」3年「握手」昭和ならこういう暴力は美談になっていました。しかし、今は令和。#幼児虐待 #家庭内暴力 #DV #デートDVと、学校ではこれらに対して注意を払うと同時に、教育として撲滅にも取り組んでいます。
1年の「走れメロス」は、友を互いに疑ったため、殴り合うことで友情を確かめ合います。2年の「字のない葉書」は、家で大酒を呑み、奥さんや子供に手をあげる父親。3年の「握手」は、躾の為、孤児院の子に手を挙げた修道士がでてきます。各学年に登場する暴力。国語の教師はどう教えたらいいのでしょう。
なぜ暴力描写の作品が、新しい国語の教科書に掲載されたのでしょう。
① 古い教材を定番教材として、好んでいる国語の先生がいる。
② ①の先生が、各地区の国語の教科書選定に関与している割合が多い。
③ 国語教科書の編集者は、①の先生を想定し、古い教材や定番教材を外さない。
④ 国語教科書編集者の顔ぶれが昔から変わっていない。
これらのことが考えられます。この方たちにパソコンを活用した国語の授業を想定することなど考えられません。自分が経験がないことはわからないからです。
そして、新しい教材が多くなると、授業準備が大変になるからということも理由だと考えられます。
これからの国語の教科書は、批判的に読むこと。多角的な視野で作品を捉える読みが要求されます。
ぜひ、多くの国語の先生に考えていただきたいと思っています。