校務システムの掲示板に、次のような書き込みをしました。新学習指導要領の施行のためにも、働き方改革を進めようと、部活動の短縮を提案しています。しかし、一部の先生は反対しています。部活動が好きな先生たちです。しかし、若手を含め、時間短縮に賛成な先生たちもいるはずです。ネットの会議室に意見を言ってほしいのですが…これも出てきません。
部活動と行事を見直さない限り、
個別最適化学習は不可能です。
反対する教師には、これからの学習指導より、今の部活なのでしょう。
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令和の日本型学校教育」の構築を目指して~すべての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと,協働的な学びの実現~(中間まとめ)(令和2年10月 初等中等教育分科会)
https://www.mext.go.jp/content/20201007-mxt_syoto02-000010320_1.pdf
というのが、発表されました。自己申告の面接でもお話ししたように、来年度からは新学習指導要領が施行されます。
GIGAスクールとも重なり、より個別教育が必要になると共に、ICT教育への対応も必要です。
来年度の教育課程に沿った授業をするためには、今まで以上の授業準備と個別指導が必要です。現在の学校運営に上に、それらを積み重ねるのは、私の経験からいっても不可能です。ゆえに、今の学校運営のスリム化が必要です。
そこで考えられるのは、まず、部活動のスリム化です。部活動の数を減らすことや、練習時間の縮小が必要です。現在の部活動の時間(1年中18時30分最終下校)を30分短くすること、活動日数を週3日する。その代わり、生徒は兼部も可とする。これによって、先生の負担と、生徒には多様性という選択肢も広がります。部活動の生徒も、補習や支援の会の講座なども受ける機会もできます。
次は、行事のスリム化です。私がこの学校に来たとき、多くの学校は、行事を減らしました。しかし、本校は3大行事を実施しています。「こんなに授業を削っているのに、授業時数が足りているというのだろう?」という疑問がありました。その答えは、つい最近分かりました。実力テストや、他の行事を教科の授業としてカウントしていたためです。そのカウントをやめると、授業時数が足らないということがわかりました。ゆえに、来年度は、行事を精選しなければなりません。まずは、文化祭と合唱コンクールの1本科でしょう。もはや3大行事とう発想は、授業時数という観点から成り立ちません。もし、今年度なみにしたい場合は、土曜日の6時間授業を、年4回行う必要が出てきます。これの振替休業日はありません。教員は長期休業での振替になるでしょう。
現在、C4(エデュコムの校務支援システム)の会議室には、部活動の活動時間の短縮についての意見を求めています。なかなか意見が集まらないのが現状です。
日本人は、議論が苦手です。それは意見を言うと、それを人格だと判断されるからだと思います。ゆえに、反対意見を言うときには、意見に対してよりも、人格に対していう場合が多いからです。
中3の国語の教科書に、「批判から批評へ」という教材があります。そこには、「会議の場で必要な言葉は、批評する言葉。しかし、ここに批判の言葉を持ち出す人がいる。相手の欠点が目につき、不平不満を口にすることだ。いわゆる感情的な言葉。」そこで筆者は、「批評の言葉をためる。」そのためには、「相手に届くよい言葉を探す努力。相手の言い分をくみ取れるよい耳の力を育てる努力」をすることが大切だと述べています。
人には「自己ルール」があります。これは生きる中で身につけた価値判断や美意識で作られた、1人1人違うものです。ゆえに、批評の中で認め合い、調整し合うことが必要なのです。
部活動の活動時間を30分短縮する。さらには、活動日を1日減らす。その代わり、生徒には兼部を認める。これによって、顧問の教員の負担が減り、部活動以外の補習や委員会活動を行うこともできます。また、生徒の放課後の活動に多様性が生まれます。補習を受けたり、勉強のアドバイスを教員から受けたりすることもできるでしょう。支援の会の講演会に出席するのも可能です。
このような意見を、ぜひ、会議室に書き込んでください。これからの学校を運営していくのは皆さんの力です。